Search Console を導入した記事で「GA4 を入れる人が多い」と書きましたが、私は GA4 を入れませんでした。代わりに Cloudflare Web Analytics を使っています。
理由は単純で、Cookie を使わずに、最低限の数字だけ見たかったから。今回はその導入記録です。
なぜ GA4 を入れなかったか
Google Analytics 4 は高機能ですが、個人ブログにはオーバースペックだと感じました。
- Cookie を使う → プライバシーポリシーで同意取得の話が必要になる
- 設定項目が多い → 最初の学習コストが高い
- 見たい数字は実はシンプル → 「どの記事が読まれてるか」「何人来たか」くらい
個人の技術ブログで知りたいのは、ざっくりした傾向だけ。そのために Cookie バナーを出して読者体験を削るのは本末転倒だと考えました。
Cloudflare Web Analytics の特徴
Cloudflare が無料で提供しているアクセス解析です。
- Cookie を使わない: 個人を追跡しない設計
- クライアント側に重い JS を入れない: 軽量ビーコン1つ
- Cloudflare 利用者なら追加料金なし
- GDPR / 各国プライバシー法に配慮した作り
計測できるのは、ページビュー・訪問者数・参照元・国・デバイス種別など。「誰が」ではなく「どれくらい」を見るツールです。
導入手順
① Cloudflare で Web Analytics を有効化
- Cloudflare ダッシュボード → 左メニュー「分析とログ」→「Web Analytics」
- 「サイトを追加」
- ドメイン
yakiimo-tech.comを入力 - 表示される JS スニペット(
<script defer src="https://static.cloudflareinsights.com/beacon.min.js" ...>)をコピー
② Hugo にスニペットを埋め込む
layouts/partials/extend_head.html(PaperMod なら head 拡張用 partial)に貼ります。
{{ if eq (getenv "HUGO_ENV") "production" }}
<script defer
src="https://static.cloudflareinsights.com/beacon.min.js"
data-cf-beacon='{"token": "あなたのトークン"}'></script>
{{ end }}
if eq ... "production" で囲っておくと、ローカル開発時はビーコンが飛ばないので、自分のテストアクセスで数字が汚れません。
③ デプロイして確認
git push → Cloudflare Pages デプロイ → 数時間後にダッシュボードに数字が出始めます。リアルタイムではなく、反映に少しラグがある点は把握しておくと安心。
プライバシーポリシーへの影響
Cookie を使わないとはいえ、第三者(Cloudflare)がアクセス情報を処理することに変わりはないので、プライバシーポリシーには一言入れておくのが誠実です。
私のサイトではこう書いています。
当ブログでは、Cookie を使用しない Cloudflare Web Analytics を利用してアクセス状況を把握しています。これは個人を特定する情報を収集しません。
GA4 のときに必要だった「Cookie 同意バナー」は不要になります。読者体験を削らずに済むのが大きい。
ハマりどころ
1. ローカル開発の数字が混ざる
HUGO_ENV で本番判定をしないと、hugo server でのローカル確認アクセスまで計測されます。Cloudflare Pages のビルド環境変数で HUGO_ENV=production を設定し、テンプレート側で分岐しておく。
2. 広告ブロッカーで一部計測されない
cloudflareinsights.com をブロックする拡張機能を入れている読者はカウントされません。実数より少なめに出る前提で見るのが正解。正確な売上計測には向かないですが、傾向把握には十分です。
3. CSP を設定しているとビーコンがブロックされる
CSP を設定した場合、script-src と connect-src に static.cloudflareinsights.com / cloudflareinsights.com を許可しないとビーコンが動きません。CSP 導入済みのサイトは、ここを忘れると無言で計測ゼロになります。
4. 反映が遅くて「動いてない?」と焦る
設定直後はダッシュボードに何も出ません。数時間〜半日待つ必要があります。最初の確認は焦らず、翌日見るくらいでちょうどいい。
GA4 と使い分けるなら
「もっと詳しく分析したい」と思ったら、後から GA4 を併用することもできます。
- Cloudflare Web Analytics: 日常のざっくり把握(Cookie なし)
- GA4: コンバージョン計測や詳細なユーザー行動分析(Cookie あり)
ただし GA4 を足すと Cookie 同意の話が戻ってくるので、「本当にその粒度の分析が必要か」を考えてから判断するのがおすすめです。私はいまのところ Cloudflare Web Analytics だけで足りています。
まとめ
- 個人ブログのアクセス解析は Cookie なしの Cloudflare Web Analytics が手軽
- Hugo なら
extend_head.htmlにスニペット1つ + 本番判定で完了 - Cookie 同意バナーが不要 → 読者体験を削らない
- CSP 設定済みサイトは許可ドメインの追加を忘れずに
「数字を見たいけど、読者を追跡したいわけじゃない」という個人ブログには、ちょうどいい温度感の解析ツールでした。
次回は、Cloudflare Web Analytics の数字を毎週自動で要約して Notion に記録する仕組みを書く予定です。