前回の NotebookLM × Claude Code で「調べ物のトークンを逃がす」話をしました。今回はそれと組み合わせたい もう一つの秘密兵器、RTK(Rust Token Killer) の話です。
コマンド出力こそがトークンの敵
Claude Code を使っていると、こんな場面よくありますよね。
git logを叩いたら 500 行のコミット履歴が Claude の目の前に流れるpnpm testの出力が何百行と表示されて、そのほとんどが「成功ログ」gh pr viewで PR の全情報が延々と返ってくる
これ全部、Claude のコンテキストに食い込んでトークンを消費しています。本当に必要な情報はごく一部なのに、付随情報まで全部読ませているわけです。
そこで登場するのが RTK。コマンドと Claude の間に挟まって、出力をフィルタリング・圧縮してから渡す Rust 製の CLI プロキシです。
インストール(Windows)
公式のインストールスクリプトは Unix 系向けなので、Windows はバイナリを直接取ってくる方式で入れます。
- RTK の GitHub Releases から
rtk-x86_64-pc-windows-msvc.zipをダウンロード - 解凍して
rtk.exeを%USERPROFILE%\.local\bin\に配置 ~/.local/binが PATH に入っていることを確認
動作確認:
rtk --version
# rtk 0.35.0
使い方:rtk を付けるだけ
難しい設定はいりません。普段のコマンドの前に rtk を付けるだけ。
# 今まで
git status
pnpm test
# RTK 版
rtk git status
rtk pnpm test
RTK 側で「このコマンドなら失敗したテストだけ抽出」「このコマンドならファイル単位に集約」といったフィルタが自動で効きます。
実測:カテゴリ別の削減率
Notion の検証レポートから抜粋した、代表的な削減率:
| カテゴリ | 代表コマンド | 削減率 |
|---|---|---|
| テスト | rtk vitest / rtk playwright | 90〜99% |
| ビルド | rtk tsc / rtk lint | 70〜87% |
| Git | rtk git status / rtk git diff | 59〜80% |
| GitHub | rtk gh pr view | 26〜87% |
| パッケージ管理 | rtk pnpm install | 70〜90% |
テスト系の削減率は頭抜けていて、rtk vitest は失敗したテストだけを抽出してくれるので、グリーンなテストが 500 個通過してもトークンはほぼゼロ。これはヤバい。
CLAUDE.md に書いて自動化する
ただ、毎回自分で rtk を付けるのは忘れがち。そこで ~/.claude/CLAUDE.md に「全コマンドに rtk を付けろ」ルールを書いておきます。
rtk init -g というコマンドを叩くと、グローバルの CLAUDE.md に以下のような指示が自動で追記されます。
## RTK 利用ルール
すべての Bash コマンドには `rtk` プレフィックスを付ける。
# ❌ Wrong
git add . && git commit -m "msg" && git push
# ✅ Correct
rtk git add . && rtk git commit -m "msg" && rtk git push
これで Claude が勝手に rtk 付きで実行してくれるようになります。放っておいても節約される、最高。
Windows での注意:Hook モードは使えない
RTK には「Hook モード」という更に踏み込んだ仕組みもあるんですが、これは Unix 専用。Windows では使えません。
代わりに Windows は CLAUDE.md モードでの運用になります。つまり「Claude に自発的に rtk を使わせる」やり方ですね。ちょっと遠回りに聞こえますが、実用上は十分効きます。
設定を変えたら Claude Code を再起動
これは settings.json 記事 でも触れましたが、CLAUDE.md の変更は再起動で反映されます。rtk init -g の直後は一度 Claude Code を落として立ち上げ直してください。
どれだけ削減できてるか確認する
累積の削減量は rtk gain で見られます。
rtk gain
# Total commands: 142
# Tokens saved: 58,340 (72.4%)
使い始めて1週間で数万トークンが浮きます。課金プランで使っている人なら、月数百円〜数千円レベルで差が出ます。
また rtk discover を叩くと、あなたの Claude Code セッションを解析して「RTK をまだ使っていないコマンド」を教えてくれる機能もあります。これは定期的に回すとよいです。
NotebookLM と組み合わせると最強
前回紹介した NotebookLM 連携 が「読解の外注」だとすれば、RTK は「出力の圧縮」。役割が違うので両方入れるのが正解です。
- 重い読み物 → NotebookLM に逃がす
- コマンド出力 → RTK で圧縮
この2つで、Claude Code のトークン消費は体感半分以下になります。
まとめ
RTK は 「rtk を付けるだけ」で 60〜90% のトークン削減ができる、非常にコスパのいいツールでした。
- Windows でもバイナリ配置で動く
rtk init -gで Claude が自発的に使ってくれる- NotebookLM 連携と併用すると破壊力が倍
トークンを気にせず Claude Code を振り回せる環境を作る。長く付き合うなら、絶対入れておいて損はないです。
次回はシリーズの締めとして、Claude Code を2週間使って気づいた「マネジメントが9割」という話を書きます。